タクシーのあり方を考える

香港に来てびっくりしたことの一つがタクシーだ。なんせここのタクシー運転手は客をかなりえり好みする。独特のシステムに慣れるまでは嫌な思いを結構して、あまり乗りたくなくなったくらい。でもこの安くて(初乗り300円ほど)手軽な乗り物は慣れるとクセになる。香港ではかなりたくさんの人が気軽に利用している。

香港のタクシーはエリア毎に色分けされているのだが、主要な街を走るのは赤色タクシー。赤色タクシーは香港島と九龍、新界の南の方がテリトリー。ただ香港島と九龍の間には海があり3つのトンネルが走っている。一番古い「ハーバートンネル」は通行料も安いのだが、一番交通量が多い。いつも混んでいる。だからタクシーはあえて通りたくない。金曜日など香港島で飲んでいると九龍側に帰りづらいことがたまにある。海を越えるタクシーは乗り場が分かれているので、最初からそっちの乗り場で乗った方が乗車拒否されなくて精神衛生上もいい。ローカルの人にしかわからない、海を越えるタクシーの目印があるので、流しの場合はなるべくそういうタクシーを拾おうとする。

ちなみに英語の通じる率はまちまち。若いドライバーだとわりと通じるが、通常は広東語でなるべくいうようにしている。(話せませんが、地名くらいは)あとは携帯で地図などを見せるのが確実。

旅行者には手軽なようでいて、それなりに面倒なタクシー。

少なくなったとはいえ、旅行者と見ると少しぼろうとするドライバーもたまにいる。でもそんなに多くない(大抵普通のドライバー)なのでトンネル代や荷物代などでメーターよりも多く請求されたらまず理由を聞こう。

香港ではチップは必要なし。いつも1ドル単位できっちりお釣りはもらう。

でもお国柄が出ているな、と感じるのは、タクシーアプリ。香港でもアプリでタクシーが呼べるのだが、呼ぶ時に行き先以外にいくつか項目を追記できる。例えばEnglish Only。そうすると英語で電話をくれる。あとは人数とか、荷物量とか。その中に「上乗せ額」というのがある。金曜の夜など混む時間帯や台風が来ていて外出できない時はタクシー争奪戦になる。チップをXXドル上乗せするからこっちを選んで来てください、というアピールができるのだ。

最初は頭にきていた香港のタクシー事情だが、慣れればこれはこれで合理的に感じる。

最近東京の初乗り額が下がって(1キロ強410円)、それ自体は良いと思う。ただそろそろ、タクシー側も営業範囲とか、客を多少は選んで営業しても良いような気がする。

私は東京ではタクシー乗りたいけれど、いつも我慢している。なぜなら駅前の長蛇の列を待っているタクシーに初乗り料金だと申し訳なく思うから。気も使うし。最低でも短距離と中長距離の乗り場を分けた方がいいように思う。そしたら荷物が多い時など気軽に使えるし。ドライバーさんも生活かかっているし、双方がハッピーになる仕組みを導入してほしい。

香港 深セン いったりきたり

香港と中国・深セン いったりきたりな生活の中で お金のことを中心にアップしていきます。 香港在住6年、金融の世界に15年ほどいます。

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