住宅ローンは、日本で働くサラリーマンの特権だ。そう感じたくなるほど、銀行は勤め人には簡単に超低金利で、年収の5〜8倍前後の額をポンと融資してくれる。
それでもほぼタダで預金を調達できる銀行にとっては、ボロい、、いや、安全確実な商売である。
すでに住宅ローンを借りられない身になってみると、そのありがたみがよくわかる。
ただし、借りられるのと返せるのは別。そして頑張って返せるのと、余裕を持って返せるのも天と地ほど違う。
住宅の所有はあなたの人生に安定や安心をもたらしてくれるけれど、住宅にあなたの人生を所有させてはならない。でも35年ローンを組んで、毎月の支払いが家計の30%を超えるローンを組む人は、住宅に人生を支配されているのと同じ。だから、不動産屋さんの甘い言葉に乗って、銀行が貸してくれる限度額いっぱいのローンを無理して組んではいけない。
期間もかろうじて先が見える20年くらいまでが安心。もしくは、25〜30年で当初設定して月々の支払額を抑え、余裕があればどんどん期間短縮の繰上げ返済をしていく。
そもそも購入しても、賃貸でも、住居費の支払いは家計の25%ほどが妥当だと思う。手取りが40万円の人は、10万円くらいまで。収入が高い人はできれば20%がベター。
これを少ないと感じるか多いと感じるか。実際はもっと高くても払っていけるし、多くの人がそうしている。でも、住宅に人生を支配されないためには、その程度の割合が妥当だと思う。その程度であれば、生活費や教育費、レジャー費なども余裕を持ってやりくりできるはずだ。
住宅はあくまで人生のツール、人生の楽しみを邪魔しない物件選びをしましょう。
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