アジアでハッピーリタイアメント? その②

こんにちは、香港のたいたいです。
お金も他の制約もなかったら、リタイア後現実的にどこに住みたいですか?
これって最近難しいなあ、とつくづく感じます。
 
たとえば結婚式と同じで、夢見ているうちはやっぱりハワイ~とか、高原の教会で~とか、いろいろ考えたりするけれど。
実際はお互いの出身地、ゲストのアクセス、予算と格式のバランス、などなどから現実的な路線に落ち着くという。
 
リタイアに関しても同じだと思うのです。いろいろ海の近くでゆったり~とか、家庭菜園でのんびり~、と考えたとしても。
日本国内でも迷うし、海外ともなるとやっぱりビザ(短期か、リタイアビザを取るか)、予算(年金の範囲内で暮らせるか)、文化や気候、なじみがあるかどうか、言葉や習慣、日本からの距離、日本人コミュニティの有無、などなど現実的に考えると落ち着く先は限られてくるのです。
 
アジアのリタイア後の移住先として人気の高いマレーシア。
MM2H(マレーシア・マイ・セカンド・ホーム)というリタイアビザがあることも有名です。
このビザを取るには、今でも50歳以上は35万リンギット(約880万円)の預金等が必要でハードルはけして低くないのですが、このビザは中国人に非常に人気が高く、この要件がさらに厳しくなるという噂があります。香港にいる日本人も、選択肢の一つとしていまのうちにMM2Hをとってしまおうという人も多くいます。最近気になっているので、「実際マレーシアでリタイアはありかなしか」と真剣に考えてみました。
 
マレーシアには長いこといっていないので、行ってみたら気が変わるかもしれませんが。それでも今のところマレーシアでのリタイア生活は「なし」という結論です。なのでMM2Hもとる予定はありません。それは、マレーシアはいいところではあるけれど、自分にとってここである必然性が今のところないからです。
マレーシアはマレーチャイニーズが幅を利かせているので、中国人にとって住みやすいのはよくわかる。ただ、日本とのつながりって、他のリタイア候補国と比べると薄いんじゃないかな?というのが率直なところ。
 
マレーシアが魅力的なのは、英語が通じて、中国系が多く文化も多様で、インフラが整っていること。クアラルンプールは都会だし、ペナンなど海もある。
ただしすでに物価は安くはないし、日本食の点から見ればタイ バンコクのほうが圧倒的に進出している。マニラだって、最近日本食の進出がめざましい。
フィリピンだって英語は通じるし、物価もまだ安い。
安さと日本のものの入手しやすさを考えるとタイ、安さと英語の通じる気安さや日本への近さを考えるとフィリピン、文化の近さと距離の近さを考えると台湾、などなど他の国には一長一短あるけれど、マレーシアには「これ!!」と言える決め手が無いように思います。ただし、シンガポールになじみのある人などは、マレーシアでリタイア生活を送ってたまにシンガポールに行く生活もいいかもしれない。
結局は自分との相性や、馴染み深さによって生活する場所は決まってくるものです。
 
MM2Hビザは10年更新のビザで、就労も基本的にはできない(50歳以上はパートタイムのみ可)。多額の定期預金が必要で、1年後に半分ほど引き出せるが使い道は不動産や医療、子供の教育等に限られる。「念のためとっておこう」というレベルのビザではなく、いつかはマレーシアで生活したいとすでに具体的に計画している人が取るビザであるように思います。(1000万円ほどマレーシアに塩漬けにしておいても全然問題なし、という方は除きますが)
 
ちなみに香港はリタイア先としてはまったくお勧めできません。そもそもリタイアビザもありません。
住居費も医療費も高いので、あなたが投資家なら別ですが、働いてなければひとたまりもありません。ここはお金を稼ぐ場所であって、ゆっくり時を過ごす場所ではありません。自然も多いですが、配偶者が香港人とか、香港に長年住んでいて不動産を持っている人以外は、こんなコストのかかる場所でリタイアする意味はありません。
 
ここまでアジアのことを書いておいてなんなんですが、アジアはすでに「安上がりだから」移住やロングステイする場所ではなくなっています。(そもそも安上がりだとしても、日本に拠点を残す場合は生活コストが2倍かかっているので全体的に安上がりではないです)
安上がりに暮らすとしたら、日本の田舎で中古物件を買って暮らすのが最強です。地方の郊外は、一軒家でも1000万円以下の物件がかなりあります。
アジアはどの国でも、快適性と安全性はお金で買います。結局日本と同レベルの快適性と安全性を求めるとそれなりに高くつくのです。
 
と思っていたら、沖縄のマンションの広告が目に留まりました。沖縄の郊外、海の見える新築の3LDKのマンション。2500万円ほど。
いまやアジアの都市に不動産を持とうとすると安くても2000万円前後にはなってしまいます。海外の物件の購入やメンテナンスはストレスもかかります。
ならば、日本の気候のよい場所でゆったり暮らすほうが幸せだよな~、とその広告を見て思ったのでした。。

香港 深セン いったりきたり

香港と中国・深セン いったりきたりな生活の中で お金のことを中心にアップしていきます。 香港在住6年、金融の世界に15年ほどいます。

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