FP 節約至上主義の不思議

こんにちは、香港のたいたいです。
わたしはマネーコラムが大好きでよくFPのコラムを読んでいるのですが、いつも不思議に思うことがあります。
それはほとんどの場合「節約第一主義」ということです。
 
FPが家計診断するとき、細かい節約術を指導するのをよく目にします。
 
その中には、トイレのタンクにペットボトルを入れて光熱費節約、とか
よくあるのは格安スマホに変えて通信費節約、とか。
 
これらの節約はできるならしたほうがよいですし、それ自体を否定はしません。
でもたまにそれがほんとにすべきこと?と疑問に思うことが多々あります。
 
平均的年収400万円、またはそれ以下の年収の家計の場合、節約にも限度があります。
親元にいたり、社宅だったりして住居費がかからない場合や、ボーナスがたくさん出てそのまま貯蓄できる場合はよいですが、ほとんどの場合がんばって貯蓄できても手取り年収の1~2割です。金額にして月額1~4万円ほど。年間の貯蓄額は50万円ほどです。住宅の頭金や結婚費用には多少なりますが、十分な額というわけではありません。
 
我慢して切り詰めて、地道に節約するのだけが「ファイナンシャルプランニング」なのでしょうか?
 
日本も以前のように一家の大黒柱が家族を支えていけるような家庭も少数派になりましたし、
給料もそこそこの会社に入れば右肩上がりに上がる時代でもありません。
 
私がFP相談をするとしたら・・・
もし相談者が20代であれば、お金の前にキャリアプランの相談に乗ると思います。
20代はどんな投資より、キャリアプランに沿った自己投資が一番リターンを生みます。(「キャリアプランに沿った」というのが大事。闇雲に資格をとっても意味ありません)節約より3年後に給与自体を増やすことを目的にした行動をとることが30代、40代の収入を左右します。
ただし自己投資するにもお金が必要なので、ある程度の節約はやはり大事です。
 
あとはどの世代でも給与が低く、これから上がる見込みもあまりない場合。
働き手を増やすか、お金に働いてもらうか、もうどちらかしかありません。宝くじに願いを託しても良いですが、それならいっそギャンブルの方が儲かる確率は高いです。
 
働き手を増やすことで家計収入を増やすこと。独身なら結婚して共働きは、基本中の基本です。結婚や出産後も働ける環境(専門職とか、両親が近くに住んでいるとか)にある相手を選ぶのもひとつです。または定年後もパートなどをする。身体の状態や環境が難しければ仕方ないですが、日本ほどアルバイトやパートの時給が高い国は滅多にありません!!(日本より家賃がばか高い香港の最低賃金は、時給500円ほど。これだけで暮らすのは不可能です。) 働ける人は働く!選り好みしなければ仕事は見つかります。
あとは真剣にお金に働いてもらう。何も投機をする必要はありません。節約して種銭を作り、低利でも複利で運用すれば長期間で大きな差が出ます。ただ最初に節約した自分のお金でどの運用が適しているか勉強が必要なので、早く始めるに越したことはありません。50代だともう冒険できないので、40代かそれ以前に始めてください。

50代、60代の場合は、元本確保の保守的な運用はすべきですが大きなリターンは望めません。すべきことは、ライフスタイルの見直しです。何にお金をかけているか、本当にそれは必要か、など。場合によっては車を手放したり、物価の安い国でロングステイなども視野に入ってきます。いまの生活に囚われないことで必要な生活費をぐっと抑えることができるかもしれません。

お金は生活。生活は人生。
切ってもきれないものですね。
 

香港 深セン いったりきたり

香港と中国・深セン いったりきたりな生活の中で お金のことを中心にアップしていきます。 香港在住6年、金融の世界に15年ほどいます。

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