通貨の信用は 国の信用

こんにちは、香港のたいたいです。エジプトから無事に帰ってきました。
エジプトについてはまたいろいろ書くかもしれませんが、今日は旅をしていて思った為替のお話です。
 
2016年11月以降のエジプトポンド急落(対ドルでなんと半値以下に)をみても、庶民は為替に意外と多くの影響を受けます。輸入などで他国に頼っている部分はエネルギー、食品関係以外でもたくさんあり、一見関係ない世界の動きが自分たちの生活に影響を及ぼすような時代になりました。
 
ここ香港の経済がなんやかんやで安定しているのも、香港ドルレートが対ドルで固定されていることが大きいと思います。でないと、人口7~800万人の小さな地域が発行する、中国の一部でありながら別制度が敷かれているところでしか通用しない通貨ですから、通貨はここまで強くなれないと思います。
 
これも香港が中国に完全に統合される30年後にはどうなるかはわかりませんが。元に切り替わってしまうのか。。今でも人民元は取引がかなり制限されているし、日常的に偽札も出回っているので(これほんと、、タクシーとかでも偽札にすりかえられることがあるので注意!)、そうしたら香港の自由経済の強さは失われてしまうと思います。
 
日本人である私たちは日本円が主要通貨でありますが、日本円は対ドルで割りと動きのある通貨であると思います。一見安定しているようで、結構振れ幅が大きいというか。。1ドル80円きった、と思ったら125円付近まで下落、でまた100円近くなって110円まで戻る、とここ5年の動きを見てもそのぶれの大きさが目立ちます。だからこそ日本人はFX取引が好きなのかも、、ギャンブル感覚ですよね。
ちなみに投資信託では為替ヘッジのついたシェアクラス、ヘッジのないシェアクラス、と選べる場合がありますが、円高局面でドルベースで投資される投資信託に投資すると、ヘッジのないものが圧倒的な好成績を収めていました。
 
日本円は動きの割とある通貨ですから、分散投資の意味を兼ねて、一定の割合は外貨で持つことも検討したほうが良いと思います。
たいたいの今の割合は、香港ドル40%、USドル30%、日本円20%、その他(人民元とAUドル)10%という感じです。香港生活が長いので、香港ドルが多くなってきました。もう少し日本円に換えたいのですが、最近やや円高なので円安を待っています。
日本にいる場合は、日本円60%、USドル30%、その他10%という感じでしょうか。ヨーロッパ旅行好きな方はユーロなどもいいですね。手を出すにしても、G10通貨(+スイスフラン)くらいが妥当でしょう。
 
ちなみにエジプトではUSドルはかなり使えます。バクシーシといわれるチップを渡す場面が多いので、エジプトポンドの細かいのが無いときなどUS1ドル札を渡しました。ちなみに中国人観光客は1元札を代わりに渡しているようです。カフェでくつろいでいたら、店員さんが私のことを中国人と間違えて「もらった1元札は銀行で変えられないので、どの通貨でもいいから両替してください」と言ってきました。丁重にお断りしましたが(人民元はいいんだけど、なんか偽札まざっていそうで。。)、やはり中国人はやるな、と。1元=約15円ですから。。かなり安上がりのチップです。私も人民元持って行けばよかったな、、と思いました。(笑)チップはやはり硬貨でなく、札であげるのが基本ですから・・・これは日本円だといつも困りますね。
 
エジプト沿岸部のリゾート地ではユーロが同じく使えました。ドイツ人観光客が圧倒的に多いからだそうです。アジアでもUSドルが現地通貨より好まれる国は、ベトナムなどまだ結構ありますよね。通過の弱い国に旅行すると、通貨の強さ、信用はほんと大事だなーと痛感します。日本円は現在は有力通貨のひとつで安全性が高いとされていますから、デフォルトなどせずにこの地位を守ってほしいものです。。

香港 深セン いったりきたり

香港と中国・深セン いったりきたりな生活の中で お金のことを中心にアップしていきます。 香港在住6年、金融の世界に15年ほどいます。

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