最初に買ったマンションの話

住宅ローンについて書いたので、初めて買ったマンションの話をしようと思う。
 
今から約1X年前、私は初めてマンションを買った。
築20年ほど、50平米ほどの都内の中古マンション。
某大手のマンションディベロッパーの物件で、古いけどつくりはしっかりしていた。
 
当時は給料も順調に上がっていたので、調子に乗って毎月家賃14万円の都内の賃貸マンションに住んでいた。
ある日ふと、1年にいくら家賃を払っているか気になり、計算してみた(単にかける12するだけだが。。)。
14万円×12ヶ月=168万円。その時点でそこに3年ほど住んでいたので、168万円×3年=504万円。
 
504万円!!
じゃあ、9年住めば約1500万円。
・・・マンション買えるんじゃない?
 
と思ったのが、購入しようと思ったきっかけだった。
 
多感な時期に、親が住宅バブルの崩壊をもろにうけて、大きな損しながら自宅を売却せざるをえなかったのを横目で見ていたので、借金して家を買う、ということに恐怖感があった。それでも冷静に考えて、無理しない価格なら家賃払っている感覚と同じではないか、家賃と違って家が残るからお得ではないか、と。
 
びびりな私は35年ローンなんか恐ろしくて組めなかった。
だから今の家賃のペースで10年もすれば返せるよう、1500万円を予算とし、中古マンションを買うことにした。
余裕を持って20年ローンを組んだ。月々の支払いは約5万円。ワンルームマンション並みの安さなので、たとえ仕事をやめてもバイトでもなんでもして返せると思った。
 
古いマンションは設備が老朽化していたので、多少のお金をかけてリフォームし、快適に暮らした。
結局そこには7年住んだのだが、売るときはほぼ購入価格と同じで売れたので、結果としてお得だった。
 
単身の人や女性は特に、こういった無理しない形で不動産を持つのはありだと思う。というか、むしろ積極的に薦めたい。
何も新築マンションを35年ローンで買うことだけがすべてじゃない。
 
ちなみに当時の同僚(女性)は、目黒川を見渡せる素敵な新築マンションを買い、引越しパーティをしていた。
輸入ものの素敵な家具もそろえ、たしかにすばらしかった。価格は7000万台の物件らしかった。
貯金や両親からの支援もあったろうが、住宅ローンも目いっぱい借りたんだろう。
 
いいな、素敵だな、とはもちろん思ったが、不思議とうらやましいとは思わなかった。
それはたとえ新築の素敵なマンションを買っても、それと引き換えに自由(会社を辞めたり、自分の選択肢を狭めない自由)を失うと思ったから。
 
住宅は大事だが人生を所有されてはいけない、この考えは今でも変わらない。

香港 深セン いったりきたり

香港と中国・深セン いったりきたりな生活の中で お金のことを中心にアップしていきます。 香港在住6年、金融の世界に15年ほどいます。

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